こちらのブログもひさしぶりに更新。
かっこよく(わかりにくく)言えば Over 3 Decades な私の感性も時とともに移ろってきたわけで、今この瞬間の感性を大事にしたいなあ、と常々思っています。世の中もまたそのときどきでの感性というものが存在しているかと思いますが、私はそういうものを後から眺めるのが好きです。
一方で現在進行形の感性というのもキャプチャして取っておきたい、と思った事例が今日ありまして、それが今回のブログ記事の主題でもあるのですが、今後もキャプチャしつつ感想や意見を述べたいものがあれば、このブログに残していこうと思います。
タイトルがアレですので先に説明しますと「銀座の春」「パリの春」というのは、それぞれプランタン銀座、Grands Magasins Printemps(プランタン百貨店)のことです。フランス語で「春」は「Printemps(プランタンですが、プハンタンと発音)」ですよね。私は大学の第二外国語の仏語の授業でそう習いました。
ちなみにプランタン銀座は Grands Magasins Printemps の日本支店です。
で、今回私が興味を持ったのがプランタン銀座と Grands Magasins Printemps の各ウェブサイトです。春という名前なので、どれだけ春っぽいか気になりますし、期待もしちゃいます。
まずはプランタン銀座から。
※プランタン銀座(http://www.printemps-ginza.co.jp/)の2011年4月2日現在のスクリーンキャプチャです。
う〜ん。震災の影響もあるのかもしれませんが、ウェブサイトにおいては「銀座の春」による「春のイメージ」というのはあまり表出していない印象です。「春のザ・バーゲン」というバナー画像があるくらいです。せっかく「春」という名前のデパートなのにちょっともったいないなと思いました。
つづいて、Grands Magasins Printemps。
※Grands Magasins Printemps(http://www.printemps.com/)の2011年4月2日現在のスクリーンキャプチャです。
スクリーンキャプチャをするときに文字がつぶれてしまったのですが、正面のピンク色で描写された花束を持つ女性の画像のところには「LA FÊTE DU PRINTEMPS Jusqu'au 7 mai(春の饗宴 5月7日まで)」とのフレーズがあります。ですので、これが「パリの春」による「春のイメージ」ですね。それにしてもウェブサイト自体は春らしい淡いパステル調というわけでもなく、 le soir (夜)という雰囲気ですね。
では、いったいこれら2つの春の違いはどこから来るのでしょうか。「日仏の文化の違い」「ECサイトの考え方の違い」「デザイナーが違うだけ」「来店客層の違い」などなど、さまざまな観点での違いにより、これだけの違いが生まれているものと思いますが、そういうことをいろいろ想像してみるのは楽しいです。
私は2つの春をキャプチャしたかっただけなので、これら「違い」についてさらに研究してみようとは思いませんが、文化やビジネス/マーケティングの観点などから2つの相違について研究された方や研究されたブログなどありましたら、ぜひ知りたいです。
さて、今回の2つの春についてどのように感性に響きましたか?実はこのブログ記事を書こうと思ったきっかけでもあるのですが、私は Grands Magasins Printemps のウェブサイトの春のイメージイラストに完全に射抜かれてしまいました。
Grands Magasins Printemps ウェブサイトより引用(2011/04/02)
Pizzicato Fiveのジャケットのイラストでもおなじみですが、私が世界中で一番好きなイラストレーター森本美由紀さんの作品かと思ってしまいました。でも、森本美由紀さんが普段描く女性よりもさらに抽象的で、もはや顔が描かれていません。
線の濃淡で表現される躍動感。そしてこの空白感。ストーリーを見るものに委ねるこのスタイリッシュな表現手法がたまらなく好きです。
手に持っている花束はもらったのでしょうか、それとも自分で買って誰かにプレゼントするのでしょうか。歩きながら上半身をひねって横を向いています。道路の向こうに恋人が見えたのでしょうか。それとも右隣にいる恋人と喧嘩してそっぽを向いているのでしょうか。
そんなふうにこのイラストのストーリーを想像するだけで楽しいですし、自分の春の休日の過ごし方を考えてみたりして、これからの季節がとても楽しみです♪
今後も感性に訴えかけるような何かがあれば、このブログに書いて残していこうと思います。Au revoir!
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